東郷青児と前田寛治、ふたつの道
令和3年11月20日(土)~12月26日(日)まで鳥取県立博物館にて開催された展覧会の内容をまとめました。
日本を代表する洋画家である東郷青児(とうごう・せいじ 1897年-1978年 鹿児島市生まれ)と前田寛治(まえた・かんじ1896年-1930年 現・鳥取県東伯郡北栄町生まれ)は、ほぼ同時期に日本の地方都市に生まれ、同じように西洋美術に惹かれて画家の道へと進みました。これまでのところ二人のあいだに親交があったことは確認されていませんが、画業の初期には二人とも同時期にパリに留学し、彼の地の様々な美術や文化を吸収します。
本展は、鳥取県と損保ジャパンとの包括連携協定に基づく事業として計画され、東京のS O M P O美術館(旧・東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館)の協力により、約240点の東郷青児作品および東郷に関係する日本・フランスの画家の作品を所蔵する同館のコレクションと、約390点の前田寛治作品と前田の周辺画家の作品を収集してきた鳥取県立博物館のコレクションとを、織物のように有機的に組み合わせて構成するものです。パリを経由しつつ、大きく異なる作風を築いた東郷と前田。二人の仕事を際立たせながら、彼らが出会った日本とフランスの画家たちの作品にも焦点を当て、近代日本の洋画家たちが追い求め、築こうとしたものとは何だったのかを、あらためて見つめ直したいと思います。
製品名 | 東郷青児と前田寛治、ふたつの道 |
判 型 | A4 |
ページ数 | 122ページ |
編 集 | 三浦 努(鳥取県立博物館) |
デザイン | 多田デザイン事務所 |
発 行 | 東郷・前田展実行委員会 |
有限会社 蛍光社